2017年1月25日
ウェアラブルEXPO(1) 東洋紡COCOMI 居眠り検知システム
身につけられるコンピュータ」に関する最新情報が集結
主任研究員 柳原 美紗子
東京ビッグサイトでこの18~20日、第3回「ウェアラブルEXPO」が開催されました。最新のウェアラブル端末から、IoT、AR/VR技術、デバイス開発のための部品・材料まで、ウェアラブルに関する179社が出展し、連日大入りの盛況でした。
身につけられるコンピュータ、「ウェアラブル」には、メガネ型や腕時計型、衣服状のものがあり、「着る端末」とも呼ばれて話題を集めています。とはいえ現在、この市場は伸びが鈍化しているそうです。2015年のグーグルグラスの個人向け販売中止や、アップルウオッチの売上減少などが影響しているとみられているようです。これに対して優位を保ち続けているのがFITBIT、歩数計など健康状態を記録するデバイスで、健康志向の高まりもあり、市場規模が拡大しているといいます。
2020年に向けてウェアラブル市場は、スマートバンドやヘルスケアがけん引役となり、大きな成長が見込まれています。
健康科学といえば記憶に新しいのが、昨年6月に開かれた先端素材シンポジウムで目にした人体密着型のウェアラブル技術です。
東洋紡では、フィルム状導電素材「COCOMI(心美)」を使った生体情報計測ウェアの機能やデザインがさらに進化していました。
注目は、医療機器メーカーのユニオンツールと協働で開発した居眠り検知システムです。 装着したウェアラブル心拍センサーの心拍周期計測から眠気を察知し、アラームを鳴らす仕組みで、様々なデザインの下着が発表されました。
コットン混の肌着で、自然な着心地を実現しているようです。現在、中日臨海バス(株)で実証実験を行っていて、今年中の販売を予定しているそうです。運転中の事故防止に役立ちそうですね。期待されます。