熱のこもった商談風景の中、私がもっとも注目したのが三井化学(株) の「ヒューモフィット(HUMOFIT🄬)」 です。人間の体温を感知してカラダを優しく包み込む新素材で、室温と体温の間(約28℃)で、柔らかくなるよう設計されているプラスチックシートです。体温を感知して、触れたカラダにフィットするため、千差万別の人間のカラダの複雑な形にもピタリとフィットします。
今回の展示では、ヒューモフィットの新たな採用製品が紹介されていました。
その一つが、(株)ワコールの新製品 「ハグするブラ」です。これはハグされるような心地よさが続き、着くずれしにくいというブラジャーです。
「ハグするブラ」はこの6月から販売が始まっています。ホールドがしっかりあるのに締め付け感や窮屈さがなくて、ふんわりと着用できると好評のようです。
またもう一つが、オーロラ(株)の渋沢栄一によって1892年に創業した日本初の帽子ブランド「Tokio hat(トーキョーハット)」のバケットハットおよびキャップです。
この他、サポートチェアなど、温度依存性に優れたヒューモフィットは、様々なプロダクトに展開可能とのことで、期待されます。
2023年08月11日
「ものづくり技術2023」三井化学の「ヒューモフィット」
体温を感知して変化する新素材
代表理事 柳原美紗子