ウォーンウェアはパタゴニア製品を長く大切に着てもらうために、リペアしたり、着なくなった服を買い取って、リペアした上で古着として販売したりして、製品寿命を延ばす取り組みです。
アメリカで2013年に始動したプログラムで、2019年には中古ウェアのさまざまな端切れをアップサイクルした、新しい製品ライン「リ・クラフテッド(ReCrafted)」がスタートしています。そして今夏、このプロジェクトが日本に上陸、実現したのがこのポップアップストアです。
インスタグラムでは “ #新品よりもずっといい”のハッシュタグで、仲間を増やしています。“新品よりいい”とは、驚きのフレーズですが、今の若者の価値観にぴったり合っているようです。私が訪れたのは雨の一日でしたが、客の入りはよさそうで、人気のほどが伺えました。
販売されていた古着はスタッフのものや、アメリカで仕入れたものが多いようです。製品には一点一点にストーリーがあり、着用されていた方の思い出のメッセージが寄せられていました。共感の輪が広がりそうです。リペアコーナーでは、職人さんがミシンを踏んでいる姿が見られました。直して使うことの重要性を再認識させられます。
再利用したり、共同使用したり、それもできなくなったらリサイクルに回す、廃棄物を限りなくゼロにしようというウォーンウェアに、改めて感銘しました。さすがパタゴニア、一歩先を行っています。
2021年10月11日
パタゴニアのウォーンウェア “新品よりいい”ストア
製品寿命を延ばす新しい試み
主任研究員 柳原美紗子